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小説をどんどん書いていこうと思います。 読んだらコメントをよろしくお願いします。 どんどん批判しちゃって結構ですので…。 タイトル変更しました!
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「まだなの!?」

早月の声が何もない草原に響き渡る。

しかし、その声はさっきから吹いている強い風によってすぐにかき消されてしまっていた。

「しょうがないだろ。地図だともうすぐなんだからがんばれよ」

「がんばるって言ったってねぇ…」

2人はもうだいぶ長いこと歩いた。

もうすでに2人はくたくたで食料もそこがつきそうになっていた。

早月はがまんしきれなくなり、歩きながら自分がユダからもらった食料の

最後の穀物を口に運ぶ。

「おい!おまえそれが最後の食糧じゃなかったのか!?」

真人はその様子を見て体を後ろのほうで穀物を食べている早月のほうへ向けていった。

「だっておなかすいたし…それにこれまずいし…」

そういいながら立ち止っている真人の横を早月が追い越して行った。

出発の時に向かう方向へとあった太陽はすでに向かうべき場所とは反対の場所へと移動していた。

あたりはすでに暗くなり始めており、オレンジ色に草原が染まっていた。

本当につくのだろうか…。

真人は自分の手に持っている電子地図を見ながら不安に駆られていた。

しばらくすると、あたりは完全に暗闇に包まれた。

2人は歩くのは危険だと判断し、ここで野宿することにした。

野宿といってもまったく二人には野宿の経験がなく、さらに電気も火も食料も

ない状態だったので、ただそばにある岩にもたれかかっていただけだった。

どこか遠くから獣が遠吠えをしている。

真人の手にもっている電子地図の照明の光だけが暗闇の中で光っていた。

その光は今にも暗闇に押しつぶされそうに窮屈そうにひかっていた。

2人はそんなひ弱な光の近くに集まっていた。

ふと、空を見上げると満天の星空の世界が広がっていた。

埼玉では見ることができない代物だ。

流れ星がいくつも流れてきれいだった。

月は地球ではないので見つからなかったが、それでも貴重な体験だった。

その時、ふと早月がなにかに気づき真人の手に持っていた電子地図の電源を切った。

「なにするんだよ」

「しー」

早月は真人の口を強く押さえこみ、静寂の暗闇の中耳を澄ました。

そのとき真人もようやく早月の行動の意図が読めた。

足音がするのだ。草を踏みしめる足音が…。

真人は腰に掛けてある剣に手を添えた。

昨晩と同じ緊張感を感じていた。

真人は緊張しつつも、あの時早月に言われた言葉を思い出す。

『帰るんだろ!なら行くぞ』

そうだ。俺は元の世界に帰るんだ。

真人は再び決心を固め、敵の様子をうかがっていた。

腕輪のスイッチを入れた。

その時、暗闇の中で地面を強く蹴る音がし黒い物体が二人の前にとびかかってきた。

2人は驚嘆し、その拍子に剣を引き抜いた。

見事真人の剣が黒い物体のからだを引き裂いた。

初めて肉をひきさく感覚。剣を握っていた両手が肉の弾力に負けそうだ。

剣が黒い物体の肉体をすべて引き裂くと、黒い物体は地面に鳴き声をあげながらのたうちまわった。

その声を聞き、真人は黒い物体の正体を獣と判断した。

真人は安心した。もし、これが人だったらどうしようなんてことも考えていたからだ。

真人が剣をしまおうとすると真人の腕輪をしている右手が勝手に動き出した。

よくみると腕輪が緑色の蛍光ランプを発光している。

次の瞬間真人の右手は本体ごと動き出し、地面でのたうちまわっている獣に

襲いかかった。剣の刃先は何のためらいもなく、周りにある風を引き裂くように

まっすぐに獣に向かっていった。

真人はその光景に目をそむけ、早月も同じようにした。

獣の嘆き声があたりに響き渡った。

この声は風でさえも消し去ることはできなく、あたりに何回も響き渡っているようだった。

やがて、その声は消え静寂な夜が再び活動を開始した。

獣から目をそむけていた真人はゆっくりと瞼を開き、瞼の間に見える

右手の腕輪の蛍光ランプが光っているのを見ていた。

ぼんやりとした蛍光ランプは真人の右手に付着している

赤い液体を生々しく照らしていた。

暗闇のなかで真人は暗闇よりも恐ろしいものを見つけてしまった。

それは、真人の心の奥底にしみとなって残っていった。

真人が震えているとまた暗闇から足音が聞こえた。

まただ。

「やだやだやだ」

真人はそう呟きながらその場にしゃがみこんだ。

それを察した早月は今度は自分の番だと心を引き締めた。

暗闇から出てきた黒い影はさっきと同じような形をしていた。

早月は思い切って右手で刀の形をした剣を獣に切りつけた。

真人同様、早月の体中に血液がとびちる。

獣は嘆き声を出すこともなく、すんなりとその場に倒れ動かなくなった。

早月もこれは初めての経験だった。

この前、真人に喝を入れた自分がこんなに震えているなんてと思い

必死に震えを止めようとしていた。

そんなところにまた、今度は大勢の足音が聞こえてきた。

どうやら群れだろう。

でも、もう二人にはうごいて戦うなんていう勇気はどこにも持ち合わせていなかった。

ただただこの非現実的な世界から逃げ出したい。しんでもいいと思いながら

このばを過ごそうとしていた。

獣たちの威嚇する声が2人の耳に入っていった。

そして獣たちが一斉に飛びかかってくる音が聞こえた。

もうだめだ。

真人が死を悟り、目をつむった。

だが、なかなか体に異常は起こらなかった。

不思議に思いながらも震えていた。

しばらくすると獣たちの声は完全に消え、今度こそ元の静寂な夜にもどった。

だが、真人も早月もまだ震えが止まらずただ生きていることだけが精いっぱいだった。

誰かが肩に手を置いた。

「大丈夫かい?」

おそらくさっき、おれたちを助けてくれた人だろう。

その手にはぬくもりがあり、心のシミを取り除いてくれるような気がした。

取り除いてくれればいいのに…。

真人はそのまま、その声の主の懐へ倒れこみそのまま気を失ってしまった。

 


真人は暗い闇の中で一人立っていた。

『ここはどこ?』

あたりを見回しても誰もいない。

足には何もはいていない。

何もない、だけど何かが足に触れている感覚があった。

足元を見てもやっぱり何も見えなかった。

なんだか怖くなった真人は前へと前進した。

足は何か抵抗があった。

それでも進んでいった。

暗闇の中だからまっすぐに進んでいるのかはわからない。

この場所がどこかさえもわからない。

『進んでいる方向が行くべき方向なのかもわからない』

『俺がだれで何者なのかもわからない』

『俺は誰だ?』

『俺は何でここにいる?』

『何のためにここにいる?』

『何のために生きている?』

『なんでこんなことしているんだ?』

『何で進むんだ?』

『何で歩くんだ?』

『何でいきてるんだ?』

『わからない、わからない、わからない』

〈おまえは何かを殺すために生きて、殺すために進んでいる〉

『そうなのか?』

〈あぁ、そうだ。ほらおまえは殺しただろうこの前獣を〉

すると、歩いている真人の前に獣を殺している場面が映し出された。

『違う、俺は殺す気はなかったんだ』

〈殺す気はなくても殺しているんだ。おまえは殺したんだよ〉

『やめろ!俺は殺してない、殺してない、殺してない』

〈殺してんだよ。ほら、こいつに見覚えがあるだろう〉

足にあった抵抗が強くなり、後ろへと引きずり込まれていった。

振り向くと見覚えのある獣がいた。この前殺した獣だ。

その獣は大きくなっていき、やがて真人を丸のみできるほどまでに大きくなった。

『やだやだやだ』

真人は必死になって逃げようとするが、必死の抵抗も空しく

後ろに引きずり込まれていった。

やがて大きな獣は大きな口を開けた。

『やだ!やだ!やだ!』

〈おまえは殺したんだよ!〉

その声とともに真人はその獣の中に吸い込まれていった。

 

「やだ!」

真人は大粒のあせをかきながら、叫び声とともに目を覚ました。

周りを見てみると、元いた草原が広がっていた。真上には太陽が昇っていた。

夢か…。

ほっと胸をなでおろす。

ふと、耳を澄ますと音楽に乗って歌声が聞こえてくる。

ギターのような音色で単調なリズムを繰り返しているところに歌詞を入れているだけの

歌だった。だけど、なぜかその歌に引き寄せられるように

音のするほうへと向かっていった。少し歩くと少し大きな岩の上に人が座っていた。

【空想の朝 幻想の夜

 繰り返されていく嘘偽り 今日も朝がきて

 少年は目を覚まし右手のぬくもりを確かめる

 虚構で固められたこの世界から逃げるため 自分がいるべき場所へ帰るため

 右手に残ったわずかなぬくもりを手に少年は走り出す

 このぬくもりの主を 探し

 このぬくもりの主を 求め

 少年は走り出す 一つの約束を右手にこめ 走り出す…】

真人がその歌に聞きいっていると、急にその曲は止まってしまった。

「目覚めましたか」

歌っていた男の人がこちらを向いてほほ笑む。

そのほほえみに真人も答える。ほんの数メートルだけある二人の間を風が吹き抜けた。

「大丈夫ですか?」

この声は…。たしか昨日に聞こえた声。

ということは、この人が助けてくれたのか?

「あまり大丈夫そうじゃありませんね。もう少し安静にしてたほうがよさそうです」

そういって、その男は岩から飛び降り真人のほうへと向かっていった。

その男は体に白い布をまとい、腰には短剣が装備されていた。

きっとあれで、あの獣たちからおれたちを守ったんだろう。

右手にはウクレレほどの大きさの楽器が握られていた。

男はにこやかな表情を浮かべながら真人の肩に手をおく。

そして真人をさっき眠っていたところまで連れて行った。

やっぱりその手は暖かかった。

その男に連れられ元いた場所へと帰ってみると

早月が目を覚ましてぼんやりしていた。

「あなたも目覚めたんですね」

男がそういうと、近くにある男が使ったであろう焚き火のところまで

行き、腰をかけた。

「こちらへどうぞ」

2人は言われるままに焚火の近くまで行き、腰をおろした。

「おなかがすいているでしょう」

そういって、男は近くにあった大きなかばんから

果物を差し出してきた。

「いいんですか?」

真人がいうと

「いいんですよ。まだまだいっぱいあるし」

それならと2人はその果物を受け取り、かじりついた。

しばらく食べ物を食べていなかったのでその果物はよく体にしみわたった。

それよりもこの人は何者なんだろうか。

真人はそれが気になっていた。

悪い人じゃないっていうのはなんとなく感じていた。

でも、なんだか怪しい。

そうやって真人が顔をしかめていると

「僕のことが気になりますか?」

「え!?」

「ですから、僕が怪しいって思っているでしょう」

男の唐突な発言に驚き戸惑っていた真人だったが、たしかに気にはなっていたのでうなずいてみた。

「やっぱりそうですか。いや、僕なんか人の心を察しやすいというか敏感なんです」

男が得意げに言った。

なんだこの人…。真人はなんかこの人のイメージが崩れつつあった。

「ですからね。いろいろとお得なんですよ。たとえば

 市場とかで値引きとかするじゃないですか?というよりあなたたち市場って知ってますよね?

 商人たちが自分がとってきた果物やらなんやらを売りさばく場所ですよ。

 そこでですね商人に言うんですよ。

 もうちょっと安くなりませんか?って。

 それが一回目はだいたいのお店ではねさげしてくれるんですが

 二回目以降になるとなかなか値下げは難しくなっちゃうんですよね

 いやぁ、まいっちゃうんですよ…」

長い…。話が長い。この男よくしゃべりすぎだろう。

「で、ですね!ここで僕の直感がよく当たるんですよ…」

いつになったら終わるんだろうか。もうすでに真人は男の話には耳を傾けていなく

青い空を飛んでいる白い鳥に目を向けていた。

あぁ。なんだか目の前がぼんやりと…。

「ちょっと!聞いていますか!?」

「あ!はい。すいません」

声に反応して返答はするけど、やっぱり眠い。

「それがまた素晴らしい具合に決まるんですよ。で、ですね…」

まだ話は続くのか。長すぎだろ。

「というわけなんです。以上です」

終わった。長かった。

「それでは、本題に入りましょう」

おせぇよ!心の中でつっこみをいれた。

「僕は、旅する奇術師なんです」
 

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